表裏一体
サイズ:バチカン下より 3.0cm
重さ:6.2g
特徴:アクアマリン、カット加工、キャッツアイ
産地:タプレジュン地区カンチェンジュンガ山イカブサンサブ地域サンサブ鉱産
銀タイプ:ジャリ(透かし彫り)
スパイキーのお勧め度:★★★★
※アクアマリンに関する記述は左側ナビのその他ヒマラヤ産天然石の解説にございます。
【 スパイキー解説 】
ヒマラヤのアクアマリン…その響きだけで心地よいです。 良いものは超高額となり、実はヨーロッパでも蒐集家の間では大人気です。 しかし中クラスの質のものになると以前より若干値段が下がっております。これは鉱山が広がった(鉱脈が発見された)ためだと思われます。 最近ではヒャクレイ地域での採掘も聞かれますが、真相のほどはわかりません。 産出量の少なさに採掘の困難さも加わり、相変わらず希少な事には変わりありません。 結晶が綺麗なものは当然削ることもありませんので、カットに回すことのできるアクアマリンは少ないといえるでしょう。 稀にこのように削れますが、丸玉にもなれば本当に少しずつしか削れませんので、本当にヒマラヤ産だと思われるものであれば手に入れておいて損はないでしょう。
アクアキャッツはこれがラスト1つです。 そしてこのアクアキャッツはかなりユニークです。 裏と表で表情が違うのです。 一面には綺麗なシャトーヤンシー(光が縦に走る現象)が現れますが、他方には全く現れないのです。 どういうカラクリでしょうか。 良く見ると縦にクラック層が走っているのですが、そのクラック層を境界線にキャッツが現れる側と現れない側にわかれているのです。 写真でも色が明らかに違うのがわかりますね。 どのように生成するとこうなるのかわかりませんが、キャッツ側は生成過程において液状のルチルがアクアの繊維状組織に沿って入り込み、それがやがて固まって光の走る現象を創り出したのでしょう。 一方、キャッツの現れない側は何かしらの影響で一切のルチルインクルージョンが無いという事になります。 2つのアクアが融合した形なのかもしれませんね。 とにかくこれは非常に面白いことだと思います。 キャッツ線は斜めに走りますが、太陽光に当てた写真の通り、かなりはっきりくっきり見られます。 アクアキャッツの産出は本当に偶々ですから、気になったならば手に入れておいた方が良いかもしれません。
【 3つのマイナス要素 】
‐縦断するようにクラック層が走っております。 その部分は若干弱いと思われますので、落下等の衝撃にはご注意ください。
‐キャッツアイは斜めに入ります。