ブルーバイオタイト
サイズ:約6.5cm x 3.5cmx奥行2.5cm
重さ: 58.0g
特徴:雲母(ブルー)、黒雲母付着&内包、内部層、虹
産地:ダディン地区ガネーシュヒマール山ティプリン地域
グラム辺り:315円
スパイキーのお勧め度:★★★★
※わからない言葉等がございましたら、左側ナビのヒマラヤ水晶の解説と用語解説もご覧ください。
※お勧め度★はグレード表記ではございません。 詳しくは左側ナビのお勧め☆についてもご参照ください。
【 スパイキー解説 】
おお!おお!このくらい面白いものが現行の鉱山から出てくれたのは嬉しい事です。 こちらはストックでは無く、採掘したてホヤホヤのティプリン産となります。 なんと珍しいブルー(グリーン?)の雲母です。 このように珍しい内包物が現行の鉱山から採れたとなると小躍りしてしまうほど嬉しい事ではありませんか。 セロファンのような半透明は見れば見るほどワカメのよう。 しかも色が色なだけにワカメ度数は上昇する一方です。 しかも良く見える場所に鎮座していてくれるなんて…気が効くではありませんか。 良く観察をすれば根元付近にもブルーバイオタイト(仮名)が浮遊しているのが確認いただけるはずです。 この水晶がさらに魅力的なのは、ブルーの雲母と共に水晶よりも先に生成して結晶化した後に水晶の中に取り込まれた(付着した)黒雲母もご覧いただける事です。 そう、一粒で2つのバイオタイトが楽しめるのです。 さらにはコロッとしたティプリンらしい形状にモザイク構造も面にはっきりと出ており、水晶それ自体の透明度の高さや照り艶感をご堪能頂ける事でしょう。 青い色のバイオタイト、多くのヒマラヤ水晶を見てきた方ならば、この珍しさが沁み渡るはずです。
ここで補足ですが、少々複雑な雲母の話を簡潔に。 まず雲母は厳密には50種類以上の鉱物の総称です。 ヒマラヤ水晶に関連しているものだけを説明しますが、鉄を含んで黒味を帯びたものは鉄雲母(アナイト)、アルミニウムを多く含み白色の白雲母(モスコバイト)、マグネシウムを含み金色を帯びた金雲母(プロゴバイト)、そして鉄雲母と金雲母の中間種である黒雲母(バイオタイト)です。
ということでよくよく考えるとブルーの黒雲母というのもおかしな話なのであり、何かしらの成分を含んで青色を帯びている雲母族の中の一種というのが正確なところでしょう。 しかし何の成分の含有により青色になっているのか、それを何と呼ぶのかは私も調査中ですので現段階ではブルーのバイオタイトと呼ばせて頂きます。※さらに調べたところ、白雲母(つまり白雲母の組織成分を持つもの)に鉄やチタンを含むと青や緑色に見えるようです。 またクロムを含むと緑色を帯びたクロム白雲母とも呼ばれます。 しかし白雲母と厳密には成分が異なる黒雲母や鉄雲母も緑や青を帯びたような色を発することがあり、そうなると目視ではこの「青緑の雲母がどの雲母に属するのか」という事がわかりません。 今のところ雲母に鉄、チタン、もしくはクロムが含まれて青緑色にみえるのではないか、というのが見解です。
【 3つのマイナス要素 】
‐母岩にくっついていた部分には剥離の痕が見られます(裏面)。
‐付着している雲母は剥がれやすいのでご注意ください。