ネワール式大文殊菩薩
サイズ: 22cm
重さ: 約1キロ
特徴: 鋳型抜きからの彫刻による真鍮製仏像(塗金後アンティーク加工)
仕入れた時期: 3年以上前
スパイキーのお勧め度: 秘蔵・マイコレはすべて★4以上にて記載しません。
※わからない言葉等がございましたら、左側ナビのヒマラヤ水晶の解説と用語解説もご覧ください。
【 スパイキー解説 】
そうです、私が仏像好きなのは皆様ももうご存じですね。 そして詳しいです、かなり。 今や作り手である仏師達も仏像の体系がわからなくなりつつあるネワール式仏像のパンデオン、私も色々と調べ回ったものでいつかまとめ上げようと思っていたのですがね。 今や若い子達は仏像を作らなくなり、その技術さえも失われつつあります。 ここ数年は年に2体3体手に入るか入らないかにまでなってしまいました。 これらネワール式仏像を扱う工房を訪れたときの衝撃は今でも忘れません。 仏師が集う職人街があるのですが、工房は何百とあります。 私はそれら工房をひとつずつ回っていたのですが、この工房に入ったときはまるで違いましたね。 もう仏像達が違うのですから。 この私が(自惚れがちですが)知らない、見たこともない仏像がゴロゴロあるじゃないですか。 そして工房長と話をして、「なんだお前はネパール語ができるのか?なんでそんなに仏像に詳しいのだ?」となり、すぐに意気投合。 それ以来、お寺巡りをするときなどいつも一緒に出掛ける仲になりました。
さてこちらも純ネワール式仏像、ネワール仏教の仲では108の顕在の姿があるとされる文殊菩薩です。 しかもただの文殊菩薩では無いのです。 その名もマハ・マンジュシュリ。 つまり大(マハ)文殊菩薩です。 皆様よくご存じの文殊菩薩像は腕が2本ですね。 しかし大文殊菩薩はなんと6本の腕を持つのです。 振り上げた手にはかの有名な「叡智の剣」を持っております(これがないと文殊菩薩じゃない) また、弓と矢を持っているのはネワール式文殊菩薩の特徴です。 チベット式では右手に蓮の花の蔦を持ち、その蓮に経典が乗っている姿が一般的ですが、ネワール式では直接手に経典を持っています。
ネワール式仏像はとにかく素朴で力強いです。 チベット式のように色や派手な金箔で飾り立てられることも無く、本当に簡素です。 このわびやさびを感じるような雰囲気が日本人の感性とも合致しているように思います。 素晴らしい仏像ですね。 ちなみにこちら、秘蔵品だから高いというわけでもありません。 このサイズのネワール仏像(塗金仕様)になりますと秘蔵でも秘蔵でなくてもこのくらいです。
【 3つのマイナス要素 】
‐塗金されておりますのでゴシゴシ擦らずに、メンテナンスの際は優しく埃を拭き取る程度にして下さい。