藍の灯
サイズ:ナーガ銀縄下より 3.0cm
重さ:6.3g
特徴:青い黒雲母(バイオタイト)、虹
産地:ダディン地区ガネーシュヒマール山産
銀タイプ:雫型用デザイン
スパイキーのお勧め度:★★★★
※わからない言葉等がございましたら、左側ナビのヒマラヤ水晶の解説と用語解説もご覧ください。
※お勧め度★はグレード表記ではございません。 詳しくは左側ナビのお勧め☆についてもご参照ください。
【 スパイキー解説 】
何故か切なく儚い気持ちにさせる藍色の灯(ともしび) これをみると胸がキュンとします。 ティプリンでのブルーバイオタイトの話をしましたが、バイオタイトってブルーになるのですね、というのがこの水晶でよくわかりました。 ちなみにこちらはストック水晶を削ったものですので、ティプリンではありません(残念ながら厳密な鉱山もわかりません)
ここで少々複雑な雲母の話を簡潔に。 まず雲母は厳密には50種類以上の鉱物の総称です。 ヒマラヤ水晶に関連しているものだけを説明しますが、鉄を含んで黒味を帯びたものは鉄雲母(アナイト)、アルミニウムを多く含み白色の白雲母(モスコバイト)、マグネシウムを含み金色を帯びた金雲母(プロゴバイト)、そして鉄雲母と金雲母の中間種である黒雲母(バイオタイト)です。
ということでよくよく考えるとブルーの黒雲母というのもおかしな話なのであり、何かしらの成分を含んで青色を帯びている雲母族の中の一種というのが正確なところでしょう。 しかし何の成分の含有により青色になっているのか、それを何と呼ぶのかは私も調査中ですので現段階ではブルーのバイオタイトと呼ばせて頂きます。
※さらに調べたところ、白雲母(つまり白雲母の組織成分を持つもの)に鉄やチタンを含むと青や緑色に見えるようです。 またクロムを含むと緑色を帯びたクロム白雲母とも呼ばれます。 しかし白雲母と厳密には成分が異なる黒雲母や鉄雲母も緑や青を帯びたような色を発することがあり、そうなると目視ではこの「青緑の雲母がどの雲母に属するのか」という事がわかりません。 今のところ雲母に鉄、チタン、もしくはクロムが含まれて青緑色にみえるのではないか、というのが見解です。
しかしこのブルータイプ雲母はひまらやにおいては希産であり、あまり見たことがありません。 光に翳した写真でご覧いただける通り、切なくなってしまうほどのブルーです。 いえ、ブルーグリーンという表現が一番この色に即しているでしょうか。 雲母らしい六角結晶もはっきりと確認でき、低温で先に雲母が生成してから水晶に取り込まれたことがうかがえます。 この色はホントにヤバい!写真でわかってもらえるでしょうか。 素晴らしいです。
【 3つのマイナス要素 】
‐内部クラックが走っております。 脆くはないと思いますが、その部分は気を付けた方が良いです。